亀を拾った

忙しい。撮影したり編集したりプロットを書いたり。でも詳細は書けない。もう少ししたら色々と情報を表に出せるようになると思うんだけど。というわけで、あいかわらず無味乾燥な日常の記録。
ところで去年の今頃、カナヘビの写真を載せたけど、同じ場所で今年もカナヘビを見つけた。もちろん別の個体だろう。こいつは写真をゆっくり撮らせてはくれなかった。ロングなのでわかりにくいけど、暇な人はじっと見つめてどこにいるか探してください。

●6月7日(月)
千葉のいすみ市というところで撮影。気心の知れたスタッフ・キャストとの撮影は遠足のようだ。帰る頃にはすっかり日焼けをしてしまった。地元の(たぶん)中学生たちが平日だというのに単車を乗り回していた。駐車場で練習しているのだった。地元のおばちゃんに、「あんたら、こっちに移住しない?」と言われた。それはそれで魅力的なんだが。
●6月8日(火)
プロットを提出。午後、先日まで撮影していた作品の主演女優とカラオケに行く。遊びではない。主題歌を歌ってもらうので、担当者が歌唱力をみるため。俺はそばでトマトジュースを飲んでるだけだった。
●6月9日(水)
夜、阿佐ヶ谷ロフトAで「Bootleg」のイベント。盛況でホッとする。「黒人特集」なのに『エボラ・シンドローム』を持っていった俺はバカだ。
●6月10日(木)
シアターNで『ヒーローショー』を観る。主人公の二人が弱い。脇のチンピラたちがみんないい顔をしていて嬉しくなってしまう。そして自分が絡まれているみたいに口の中がカラカラになる。学食の場面とか、ホント嫌だった(いい意味で)。が中盤から、主人公二人の話になって以降、別の映画が始まってしまいだれる。中島丈博『シナリオ無頼』読了。母で始まり、母で終わるのだが、唖然とした。駆け出しの頃の話、心に響く。
●6月11日(金)
シアターイメージフォーラムに『バリエラ』を観に行く。知り合いの姿がちらほら。劇場の外で鎮西監督に声をかけられ、一緒にお茶に行く。鎮西監督、「あの監督は悪党だよ」と笑う。同意。まったく人でなしの監督だと思うが、僕は思わず「鎮西さんもけっこう人でなしでしょ」と口走ってしまう。僕は気弱ですよ。そのへんを新作で観て欲しい。
●6月12日(土)
昼から美学校。今年の編集ラッシュは面白い。数人が同じ作品を素材にして別々の編集をしてくるのだが、うん、どれもよかった。並べることで発見があった。『憚りながら』読了。中盤以降、親父の小言が続くだけで辟易としてしまう。聞き書き、ということなので、編集者の力不足か。田中森一の『反転』のような面白さを期待していたのだが。
●6月13日(日)
夜、ペンギンハウスへ行く。宇波のメタルバンド(?)から始まって、初めてのFILTHまで轟音に身を包まれる。で、ライブのあと夜道を歩くと、空間が広がって感じる。こういうことがあるから、音楽は空間芸術なのではないか、と思ってしまう。
●6月14日(月)
プロット二つ送信。
●6月15日(火)
近所で50円玉を拾った。その後、別の場所で10円玉を拾った。そして最後に銭亀(クサガメの赤ちゃん)を拾った。なにかあるのだろう。ということで亀を飼うことにした。

●6月16日(水)
新宿一丁目で打ち合わせ。その後、ミラノ座で『アウトレイジ』を観る。素晴らしい。空っぽの映画だった。そして空虚さへのロマンチシズムもない。もはや絶望することすら贅沢だ、と言われているようで、ゾンビのような気持ちで帰宅する。素晴らしい。
●6月17日(木)
夕方からイメリンで『Mっぽい3』の編集。途中、ムラケンさんが顔を出す。が、風のように去って行った。夜、「TRASH-UP!!」の坂口さん、継田監督と飲む。
●6月18日(金)
高田馬場へロケハン。日曜日に撮影があるのだ。