挫折した読書

友だち数人とチャットをしていて、「挫折した長編小説」の話になった。単に長いからという理由ではなくて、「乗れない」ということはよくある。20世紀の長編小説!と言ったら、まずは『失われたときを求めて』と『ユリシーズ』なんだろうけど(俺の思い込み)、プルーストは完走できたけど、ジョイスはいまだに冒頭の塔から出られない(実はジョイスは他のも苦手)。ラテン・アメリカは単に食わず嫌い。長いやつって言えば、『神聖喜劇』はたまに爆笑しながら楽しめた。一方、19世紀の長編小説はどれも面白くて読みやすいよな〜と思う。『赤と黒』も『感情教育』も『罪と罰』も『アンナ・カレーニナ』も『嵐が丘』も『死せる魂』も……高校生のときに楽しく読んだ。と言いながら、実はバルザックが読めない。なんでだろう。大学を卒業して以降で、毎度挫折をするのは『重力の虹』。一度は下巻まで到達したんだけど、力尽きた。不思議なのは最近のキング。『IT』までは読めたのに、それ以降の作品は乗れなくなってしまった。『ダーク・タワー』も『ザ・スタンド』も、積んでいるだけだ。
というわけで、年末に向けて『重力の虹』を読むことにしてみた。