悪人

昼飯を急いで食べて、新宿ピカデリーで『3時10分、決断のとき』を観る。12時10分の回だったんだけど、受付の子が『3時10分〜』というたびに、「いえ、12時10分の回です」と訂正しそうになって困った。入れ替え制・指定席制の弊害だ。俺としてはベン・フォスターが最高によかった。あの声。ボスを絶対的に敬愛し、それゆえに(その変化のなさゆえに)悲惨な末期を迎える(と俺は感じた)。映画は、ラッセル・クロウ演じる魅力的な悪人だけではなく、ベン・フォスターのようなつまらない悪人の存在によっても輝く。焚火のそばでラッセル・クロウに殺される男も、「つまらない悪人」として輝いていたな。毒虫のように毛嫌いされる悪人たちと、魔術的な力で人を魅了する悪人のラッセル・クロウ。そして多くの凡人と、どこか求道者のような善人のクリチャン・ベール。キャラクターが、それぞれの肉体にきちんと宿っていた。
オリジナル版も、機会があったら観てみよう。
映画のあと、予定より早めに新宿一丁目で打ち合わせ。企画の打ち合わせのあと、雑談で悪人について色々。悪人が輝く映画が撮りたい。
夕飯は、ゴーヤチャンプル―と、蕪の味噌汁。ブロッコリー。ゴーヤチャンプル―は大量に作ってしまったので、明日の昼も食おう。