かっこいいバンド


ビデオを返しに行ったら雨が降ってきてしまったので、駅なかのパン屋内の喫茶スペースで仕事。

夜。池袋の手刀へ友だちがドラム叩いてるバンド「ビル」を観に行く。平均年齢40歳とは信じられない、立ち止まったら死ぬのか?という勢いのパンクバンド(vo.のいぬん堂さんの立ち姿がかっこいい)。本気。全部本気。ステージを降りて、裸足になって熊のように叫ぶいぬん堂さんを観てると、ものわかりのいいおっさんになったら駄目なんだと泣きそうになってしまった。ドラムの下田さんのアパートで20代のときに「ちゃんとバカやらないと駄目なんだよ」と語りあったこととか思い出した。とりあえず深沢七郎でも読むか。

ビルの前にでていた「かたすかし」というバンドも好きになってしまった。ギターとドラムの二人組。怒ってたな、いろんなことに。嘘がなかった。ギターの女の子の目にも、ドラマーの居心地の悪そうな佇まいにも。ギターの子がストラップにマイクをガムテープでぐるぐる巻きにして無理矢理口元にマイクをくっつけるようにして歌う・叫ぶ様が、行き場のない腹立ちを自分の尻尾に向けてぐるぐると回り続ける野良犬のようだった。音源が売り切れだったのが残念。いま思い出しても興奮する。